介護外国人技能実習

2016年11月|シルバー産業新聞



外国人技能実習「介護」対象へ訪問系事業所は受け入れ不可

「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律案」と「出入国管理及び難民認定法」の改正案が10月25日に衆議院本会議で可決された。今国会で成立する見通しになった。技能実習制度適正化法案の成立後は、外国人技能実習生を受け入れる対象職種に「介護」が追加される。これまで外国人介護人材を受け入れはEPA(経済連携協定)の枠組みに限られていたが、今後は技能実習制度にも広がる。介護現場での外国人人材の活用に更に一歩踏み出す形。

 外国人技能実習制度移転という本来の目的からかけ離れた、「安価な労働力を確保する手段」として利用されケースも多いと批判の声があがっている。今回の法案は、管理団体・実習実施者の実地検査などを担う「外国人技能実習機構」の新設や、管理団体の許可制、実習実施者の届け出制導入などを柱に制度の適正化を図る。一方、これまで最長3年だった実習期間を優良な実習実施者・管理者には4~5年目の技能実習の実施を認める拡充策も盛り込まれている。

介護実習生には入国時から日本語要件も

 技能実習制度に介護分野を追加することは、介護が単純な肉体労働とみられることによる、介護職員の処遇悪化やサービスの質低下などの指摘がある。厚生労働省の「外国人介護人材受け入れの在り方検討会」では、そうした懸念を踏まえ、昨年2月の中間まとめで介護分野の要件の骨子を示した。

 実習生を受け入れことができる実習実施者は成立3年以上で、介護福祉十国家試験の受験資格要件で、介護の実務経験として認められている類型の施設・事業所。訪問系サービスは適正な指導体制の担保が困難などの理由から対象から外す。指導にあたる技能実習指導員は介護福祉士の資格取得者が適当とした。

 技能実習生の要件には、一定以上の日本語能力を求める。入国時には日本語能力試験の「N4」、実習2年目に進むためには「N3」レベルの習得が必要となる。同制度で実習生に日本語能力を要件に課すのは介護分野が初めて。

 また入国難民法の改正では、介護福祉士の国家資格を取得した外国人留学生が卒業後も国内で介護就労がてきるよう在留資格を与える。